●帝国の娘 |
![]() ![]() 猟師の娘として育った十四歳の少女カリエ。 「流血女神伝」開幕篇。 |
●砂の覇王 |
![]() エディアルドと共にカデーレを脱出したカリエ。 今回の主な舞台となるエティカヤを中心に、ルトヴイア、ユリ・スカナと三国の内情が徐々に明かされていきます。 |
●天気晴朗なれど波高し。 |
![]() 名門ギアス家の三男として生まれたランゾットは小説家志望だが、不本意ながら海軍への入隊が決まっていた。 出発前夜、酒場で陸軍との喧嘩騒ぎに巻き込まれた彼は、同じ艦に乗ると云う士官候補生トルヴァン・コーアと出会う…。 飄々として得体の知れないギアス海佐の若かりし頃の話ってんで、一体どんな話になるのやらと訝しんでおったのですが、
なかなかどうして真っ当な青春小説じゃございませんか! かえってびっくりしましたよ…。 |
●天気晴朗なれど波高し。2 |
![]() 『天気晴朗なれど波高し。2』 晴れて士官となったランゾットに次なる試練が与えられる。 海神ワーデンに捧げる祭りで芸を披露しなくてはならないのだ。 兄達が昔踊ったと云うグンダホア・ジンガ──この奇妙な舞を奉納(?)する羽目になったランゾットは コーアと共に厳しい練習に励む事となるが…。 グンダホア・ジンガ(爆笑)に惑わされて見失いがちなのですが、
ちょっとしんみりしながらも波瀾万丈で楽しませてくれる話でした。
著者はアホと波瀾万丈を書かせたら右に出る者無しって感じですなぁ(笑)。 |
●女神の花嫁 |
![]() ![]() ![]() 謎が多かった(と云うか謎ばかりだった)ザカールの国のあり方と人々についてこの話を読んでようやく理解できたように思えます。 特殊な民族だと思い込んでいたザカール人の内部に踏み込んでみれば、彼らには彼らの当然の理があったのだなぁと、 わかりやすい形で納得できました。 私が「流血女神伝」を架空歴史物としてよりもファンタジーとして認識しているのは、 神と人の関わりについて描かれている点にあるのですが、 『砂の覇王』で語られた両者の関係をさらに掘り下げていますね。 神の手の内で操られているのか、それとも自分の意志で選んだ道を歩んでいるのか。 本篇で繰り返し問われるこの疑問がこの作品でも視点を変えて問われています。 もっともっと踏み込んで書いて戴きたいのですが、少女向けレーべルではそうも行かないのでしょうか。 著者がレーベルの制約が無い状況で神と人との物語を書いたら物凄い作品が読めると思うんですけど (物のわかってない読者なので好き勝手な事を云ってます…)。 登場人物達の迷いや苦しみが切実である分、読んでいて痛々しくなる箇所がいくつもあって読んでいるこちらも消耗しました。 特に主人公のラクリゼが人生の岐路において選択しなくてはならない事柄があまりにも苛酷なので読んでるこっちもつらいんですよ。 彼女には幸せになって欲しいのですがどうだろう……。 主軸とは異なる視点で同じ出来事を描写している箇所がいくつかあるので、本篇と読み比べてみるのもまた一興。 物語がよりいっそう立体的に浮かび上がってくるかと思います。シリーズを最初から読み返したくなる衝動に駆られてしまう事受け合い。 蛇足ながら最後に出てくる新米海賊がなかなか良い役どころでした。 |
●暗き神の鎖 |
![]() ![]() ![]() 今回は暗い・重い・痛い(精神面も肉体面も)の三拍子揃ったお話で、もう後編は読み進めるのがつらかった……。 登場人物の殆どが大変な事になりましたし。まあ、お笑い担当(?)トルハーンとイーダル王子のお蔭でちょっとは息がつけましたけども。 サルベーンとエディアルドのコスプレ(変装)にも脱力(爆笑)。ああいった状況でも笑いをさしはさむ余裕のある著者に完敗ですよ。 サルベーンと云えば、『女神の花嫁』を読んで評価が上昇してまた下降したのですが、 今回彼が取った行動には素直に拍手喝采。見直したよサルベーン! 次でいよいよ終了なのだそうですけれど、ああこの続きは一体どうなるんだ!と今から気になって仕方がありません。 エティカヤ(とバルアン)はえらいことになりそうだし、ユリ・スカナも大変なようだし、 おそらくこの流れでルトヴィア動乱が始まるんだろうなぁ。 カリエの人生もまだまだ落ち着かずに流転する模様。果たして波瀾万丈はどこまで続くのか? 続きが早く読みたくてたまらない一方で、ずっと終って欲しくない複雑な気分です。 あと10冊くらいは続いてくれると嬉しいんだけど(笑)。 |
●喪の女王 1 |
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ザカールを脱出し、ユリ・スカナのイーダル王子の元で庇護を受ける事になったカリエとエディアルド。 今までの復習をしつつ、次の大きな流れへ続く巻って感じでしょうか。 あ、千人目のクナムに関しては予想していないではなかったのですが、やはりああ来られるとびっくりですよ。うわあ。 早く続きが読みたいです(しみじみと)。 |
●喪の女王 2 |
![]() 逃亡の途中で赤ん坊を産み落としたカリエ。エディアルドと共にアルガの実家へ辿り着いた彼女はこれからの身の振り方の選択を迫られる。 表紙は王家の三姉弟ですね〜。いや綺麗どころが揃うと華やかで良いですなぁ! ところで昔から母は強しとよく申しますが。 時にロイのタウラさまへのプロポーズ大作戦(もしくはダイエット大作戦)は一体どうなってるんでしょうか。気になるー。 |
●喪の女王 3 |
![]() フィンル父子を道連れに厳しい森の旅を続けるカリエ一行の元にユリ・スカナの兵士らが現れた。彼らはフィンルの素姓を告げ、ミゼーマ宮へ迎え入れると宣言する。 まーたこんな所で終ってるしな…………(ぼそり)。 周囲の大人たちにとって利用価値の高過ぎるフィンル君の事がちょっとどころでなく心配です(涙)。彼の存在は今後ユリ・スカナに波乱を巻き起こすのでしょうが、どうなっちゃうんでしょうかねぇ。 で、今回ようやくバンディーカ女王陛下の過去話が多めに出てまいりましたね!(嬉々) そうそう、カリエの久し振りのコスプレ(?)は修道女でしたな。修道院エピソードも堪能しました。これももっと長く(以下略)。 ラストではいよいよカリエとある人物が衝撃の御対面でございましたが、続きは夏までお預けだそうです〜(涙)。 |
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